『「ダメ子育て」を科学が変える!全米トップ校が親に教える57のこと』星友啓

ゆっくんです!仕事したり、子育てしたり、読書したりしています。

今回ご紹介する本はこちら↓

『「ダメ子育て」を科学が変える!全米トップ校が親に教える57のこと』です。

著者の星友啓さんはスタンフォード・オンラインハイスクール校長であり、教育に関する著書も多く出版されています。

テレビなどのメディアでは根拠のない子育て論が多く取り沙汰されている。そのことに著者は疑問を呈しています。

なんの根拠もない子育てを真似して自分の子育てに取り入れている。ちょっと怖いですね、、、。

本書に書いてある子育て論は、脳科学と心理学をもとにしっかりとした根拠があります。すべての子どもに効果的な方法なんてないと思いますが、試してみる価値はあるのではないでしょうか。

それでは本書の内容を少しだけご紹介します!

ゆっくん

よろしくお願いします!

目次

子どもの脳の仕組み

人間の脳には右脳と左脳があり、右脳は感情的な働きをし、左脳は理性的な働きをするといわれています。

小さい子どもは何かうまくいかないことがあると、すぐカッとなってモノを投げたり、泣きわめいたりすることがある。ウチの息子もそうでしたポイ。

感情的になりやすいんですね。

それはなぜかというと、子どもの脳は左脳が未発達だからです。そのため感情をうまく抑えられない。

感情が昂っている状態では、理性を司る左脳が働かず、論理的に考えたり、言葉が出てこなかったりします。

なので、子どもの感情が昂っているにもかかわらず、叱ったり、しつけをしようとするのは効果的ではないってことなんだなぁ、、、。

ゆっくん

そのときがいいと思ってすぐ叱ってたなぁ〜

そんなときどうすればいいのか?

コネクト&リダイレクトで感情をコントロールするためのサポートをしてあげる

そこで著者がオススメされているのが、「コネクト&リダイレクト」です。

コネクトとは、子どもの心と「つながる」ということで、リダイレクトとは、子どもの気持ちを「向き直す」ということ。

まだちょっと分かりずらいのでより簡単に!

感情的になっている子どもの気持ちを理解してあげてから説明なり叱るなりする。

要はこういうことっしょ!

「そうかそうか、嫌だったんだね」

「悲しかったんだね」

などのように子どもの気持ちを言葉に出してあげてから、やるべきことや、いけなかったことの説明をしてあげればいい。

僕も自分の息子を叱るときなどにこのようにしていますが、結構ちゃんと話を聞いてくれます。

またコネクト&リダイレクトは脳科学的に理にかなった声かけの方法だと著者は言っています。

子どもが怒ったり、泣いたりしたときに、優しく落ち着けるようサポートすることは、子どもを甘やかしていることになりません。

それどころか、子どもが自分の気持ちを落ち着かせるスキルを身につけるためのトレーニングにもなっていることを押さえておきましょう。

脳の発達についての科学的事実

「子ども脳の9割は5歳までに完成する」

このような主張を耳にしたことがある人もいるかもしれません。

こういった主張に対する科学的事実があります。

それは、理解力や計算力、論理的思考などの高度な認知能力をサポートする脳の働きは、5歳以降も発達し続けるということ。

5歳を過ぎたからといって諦めることはないんです。

脳は大人子どもに限らず、学ぶことによって変わる続けることができます。

かといって5歳までが大切であることに違いはありません!

5歳までの時期に過度なストレスを子どもに与えることは、脳の発達を妨げます。怒鳴りつけたり、罰を与えたりすることは悪影響を及ぼします。

育児放棄、虐待は論外です。

ただそれ以外の日常生活のストレスは全く問題なく、学びを得るために必要でもあります。

そして「サーブ&リターン」で子どもとの信頼関係を築いていくことが重要です。

ゆっくん

また出た横文字!

要は子どもからのアクションに対してしっかり返答をするということ。

無視したり、忙しいからといって後回しにしないってことです。

実際子育てしてて思うけど、これ結構難しいんだよね、、、。自分の心や時間に余裕があればできるんだろうけど、そんな人ばかりじゃない!

理想論だろ!って思う人もたくさんいるんじゃないかな。僕もそう思うし、、、。

なるべく意識する、できるときはやる、それでもいいんじゃないかって思う。

子どものやる気を引き出すためのポイント

子どもの「やる気」は科学的に伸ばすことができます。これは目から鱗だ。ぜひ知りたい!

そのためのポイントは2つ!

心の三大欲求

自己決定理論に基づく心の三大欲求というものがあります。それを著者はわかりやすく、「つながり」「できる感」「自分から感」と示してくれています。

脳には報酬系というメカニズムがあります。この報酬系が活性化されると、脳内でドーパミンが分泌されています。

報酬系は心の三大欲求が満たされていると、活性化されるのです。

誰かと何かを一緒にやっているという人との「つながり」や、目標を達成したときの「できる感」、そして誰かに言われてやっているのではなく自分が心からやりたいと思ってやっている「自分から感」。

「心の三大欲求」は自己肯定感を高めるうえでも、やる気を引き出すうえでも、とても重要なものなのです。

大人になっても大切なことかもしれませんね、、、。

ゆっくん

最近人とのつながりが薄くなってるなぁ、、、。

2つのやる気

「やる気」は2つに分別できます。

「内発的やる気」「外発的やる気」です。

内発的やる気とは、報酬や罰に関係なく、それ自体をやりたいと心が求めているということ。つまり「やりたいからやる」ということです。

僕は日常的に筋トレしたり、本を読んだりしますが、別にそれをやったからといって報酬がもらえるわけでも、罰を受けるわけでもありません。

やりたいからやっているのです。

反対に外発的やる気とは、報酬や罰による動機づけです。良い成績をとれば何か好きなもの買ってもらえるから、本当はやりたくないけど勉強する。

お片付けしないとおもちゃを捨てられてしまう、だからお片付けをする。

このようなことは外発的やる気です。

問題なのは外発的やる気のほうです。

外発的報酬に基づく自己肯定感は短期的には高い効果を示すものの、長期的に依存していると、心にも体にも悪影響がでてくるからです。

お小遣いなどでやる気を引き出すやり方は、子どもの内発的やる気を壊してしまいます。

親御さんは、自分の子どもがどちらのやる気によって行動しているのかを、しっかり見極めていくことが重要なんですね。

僕も気をつけなければ、、、。

「自律サポート型」子育てとは?

先述した心の三大欲求をすべて満たす子育て法、それが「自律サポート型」子育てです。

子どもの自律性をサポートしてあげる子育てが、心の三大欲求を満たす子育てです。

勘違いしてはいけないのが、「自律性」「自分から」「自由」「自分勝手」は別の概念ということ。ここが子育ての難しいとこです。

人の迷惑も気にせず、注意もせず、子どもを自由にさせているのはちょっと違うなと僕は思います。

自分の意思で「迷惑だからやめよう」と行動ができるような人間に育てていきたいものです。

それでは「自律サポート型」子育ての方法を紹介します。

3つの基本要素

①共感から始める

子どもが嫌がっていることを無理やりやらせるのではなく、まずは「嫌だ」という感情に共感してあげるなど。共感とは気持ちを理解してあげることで、子どもと親が同じ気持ちを持つことではありません。

②なぜやるべきか説明する

とはいっても「やらなければいけないこと」はある。「いいからやりなさい」ではなく、なぜそれをやるのかを説明してあげる。

③自分で決めてもらう

些細なことでも自分で決めてもらえるよう促す。自分で決めることで「自分から感」が上がり、内発的なやる気を引き出すことにもなります。

詳しいないようは本書を読んでいただきたいのですが、「自律サポート型」子育ては、決して子どもを甘やかして育てろということではありません!

甘やかし子育ては、親が子どもと同じ気持ちを持ってしまったり、子どもがやるべきことを代わりにやってしまったり、つらい状況にならないように親が前もってそういった環境を取り除いてしまったりすることです。

感想

僕は本書を読んで改めて自分の子育てを見直しました。

自分の子どもに試してみて効果的だったものもいくつかありました。

僕が本書をある人に紹介したところ、その人は「アメリカ流の子育て本か〜日本ではできないでしょ」と早々に読むのをやめてしまいました。

本書はアメリカ人の子育て方法ではなく、科学的根拠に基づく子育て方法です。アメリカ人だからとか日本人だからとかは関係ないと思います。

そういう概念に囚われて読まないのはもったいないような気がします。

すべての子どもにあてはまる子育て法なんてないと思いますが、試してみる価値はあるのではないでしょうか。

少なくともテレビなどで芸能人が紹介しているような根拠のない子育て法を試すよりは効果が期待できると思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

GOOD LUCK!

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