『友だちってなんだろう?ひとりになる勇気、人とつながる力』齋藤孝

ゆっくんです。仕事したり、子育てしたり、筋トレしたりしています。

みなさんは、「友だちってなんだろう?」

そんなふうに思ったことはありますか?

僕はコロナ禍になって普段会っていた人たちと会えなくなり、ふとそのように考えることがありました。

会えなくても電話やLINEをして現況を確認しあう友だちもいれば、疎遠になってしまった友だちもいます。

僕から連絡をしないと全然連絡が来ない友だちもいます。そんな友だちにはなんかモヤモヤした気持ちになる。

そんなこんなで「友だち」についていろいろと考えているときに出会った本がこちら↓

齋藤孝さんの『友だちってなんだろう?ひとりになる勇気、人とつながる力』です。

なにか悩みや考えていることがあるとき、本屋さんに行くとだいたい解決できそうな本に出会います。

今回もそれ。

本書のメインターゲットは中高生です。なのでとても読みやすい内容になっていると思います。

齋藤孝さんの本はどれも読みやすく、分かりやすい内容になっているのでオススメです!どんなターゲット層に向けても分かりやすく本が書けるなんて、さすが文学部教授ですよね。

本書を通して齋藤さんが強く伝えたいこと、

それは、「複雑に思える『友だち問題も、一歩離れて見るとじつはシンプルだ」

ということ。

そして、「友だちとは、一緒にいて楽しくて、笑顔になれる、元気になれる存在である」

ということです。

きっと「友だち」について考えるきっかけになるのではないでしょうか。

それでは少しだけ紹介します!

目次

友だちってなんだろう?

「友だちって必要ですか?」

こう聞かれたらなんて答えるでしょうか。

齋藤さんの答えは、「人づきあいの練習のためにも中学生から高校生にかけての時期には、友だちは必要」です。

友だちづきあいを通して、他者とうまくつきあうための工夫や努力をするといった行動スタイルを身につける練習をする。

人は10歳ぐらいから「自己」と「他者」という認識が強くなってきます。

気の合う友だちや悩みを聞いてもらえる友だちが欲しくなってきます。また他者と比べたり、嫉妬したりなど自分でもうまく処理できないような感情が湧いてきます。

自分にも感情があるのと同じで他者にも感情があります。そんな中、失敗を恐れずに人づきあいの経験値を積んでいくことが大切です。

学校は、「人慣れ」の練習場。人との距離感や人間関係を勉強するところでもあるのです。

なぜクラス替えがあるのか。

環境が変わったときに、どうやって新しい環境になじむか、どうやって新しい友だちをつくっていくか、そういうことの練習をするためです。

齋藤さんはこうおっしゃってます。今は少子化で1クラスの学校も増えましたよね、、、(・・;)

そして僕がすごく共感できたのが、「友だち関係はいまがすべてではない」ということ。

これは40年生きてきて本当にそうだなって思います。

僕が現在頻繁に会う人は、社会人になってから知り合った人です。

もちろん小学生からの友だちとも会ったりしますが、それぞれ家庭があったり、仕事の休みが合わなかったりでなかなか会えません。

友だち関係は、そのときの自分の環境や価値観で変わっていくものだと思います。

なので今、友だち関係がうまくいってなくても、その状態がずっと続くわけではない。僕の経験でも声を大にして言えることです。

友だちづきあいを無敵にする3つの力

友だちづきあいを無敵にするために、10代のうちから3つの力を鍛えておきましょう!

次に紹介する3つの力を鍛えておくだけで、友だち関係の悩みがなくなります。

①「気の合う友だちをつくる」力

気の合う友だちは、「好きなもの」のつながりでつくるのがオススメです。

漫画でも、スポーツでも、映画でも、アイドルでも、なんでもいいんです。

好きなものが同じというだけで親近感が湧き、楽しい話題で盛り上がれます。自分の好きなものが友だちづくりのきっかけになります。

好きなものつながりのメリット

・共感しやすい
・人格的な問題に発展しにくい
・出会いが増える
・気持ちが通じ合える喜びを味わえる
・楽しい交友関係ができる

また、気の合う友だちをつくりたければ、広く浅くいろいろな人と接するようにしましょう。あくまでも「人慣れ」していない10代のうちは。

②「気の合わない相手ともうまくつきあう」力

「気の合う人」もいれば、「気の合わない人」もいます。多くの人がいれば、それは当然のことです。クラス全員気が合ったら、それはそれでちょっと怖くないですか?

むしろ「気が合う人」のほうが少ないかもしれません。

だからこそ、「気の合わない人」ともうまく協力しあったり、助けあったりしながら、穏やかな関係を気づいていくことが必要です。

合わないからといって、相手を誹謗中傷したり、イジメたりするのは筋違いです。自分とは違う人を否定するのはやめましょう!

「好きなものは違う。でも人として好き」

僕はそんな人とも出会ってきました。

③「ひとりを楽しめる」力

ひとりを楽しめる力があると、友だちに依存することがなくなります。僕は小さい頃から、ひとりでも楽しめる人間です。友だちといるのも楽しいのですが、たまにひとりで過ごす時間が欲しくなります。

本を読んだり、ジョギングしたり、筋トレしたり、独身の頃はひとり旅も行きました。

世の中にはひとりでも楽しめるモノがたくさんあると思います。自分の「好き」を深掘りしたっていい。まずはひとりで過ごす時間を堪能できるようにしましょう!

そして「心の友」を見つけましょう。

自分が共感できる偉人や有名人、好きな漫画のキャラクターだっていいので、あこがれの存在を見つけるといいです。

僕はドラゴンボールに登場するベジータが大好きです。最初は敵キャラとしての登場でしたが、戦闘民族サイヤ人の王子としての誇りを持ち、「強くなりたい」とストイックにトレーニングを続けている姿に胸を打たれました。

齋藤さんは読書することをオススメしています。僕もオススメしたいです。いろいろな本を読んでいると、共感できる偉人や作家さんが見つかったりします。

「あっ!こういう思いをしているのは自分だけじゃないんだな」と心がスッと楽になったりします。

友だちづきあいも大事ですが、それ以上に自分自身も大事にしてあげましょう!

「そんな友だちなら、いなくていいじゃないか!」

「そんな友だち」とは、自分にとってマイナスの影響を与える友だちです。

暴力を振ってくる、脅してくる、悪口を言いふらす、このような自分を苦しめる友だちなんて必要ないです。

かといって、こういった友だちと距離をとることは簡単ではないと思います。僕も中学生のときに経験があるので気持ちはわかります。

正直「嫌なヤツ」っています。幸い僕には気の合う友だちがいたので、距離をとることができましたが、最悪いじめに発展してしまう場合もあるかもしれません。

ご存知の通りいじめはいっこうになくなりません。学生時代に限らず、社会に出てもいじめは存在します。

もしも自分がいじめのターゲットにされてしまったら、とにかく生きのびるためための方法、手段を見つけるようにしましょう。

親に話す

悪質ないじめを自分ひとりで解決することは困難です。「親に心配かけるから」と黙っているのではなく、打ち明けて相談してください。子を想う親なら必ず味方になってくれるはずです。

相談しやすい親子関係を築いていくのも親の役目だと、子を持つ親として思いますが、、、。

子は親にちゃんと話す。親は子の話をちゃんと聞く。自宅を安心できる居場所にすることはとても大事なことです。

第三者の大人に相談する

相談は大人にしたほうがいいと著者の齋藤さんはおっしゃっています。学校の先生に相談するときも親に協力してもらったほうがいい。

もしかしたら親や先生に理解してもらえない場合もあるかもしれません。そんなときでもあきらめずにSOSのサインを出すようにしましょう!きっと味方になってくれる人がいるはずです。

何かに集中する

悪質で卑劣ないじめで学校に行けないなら、無理して行く必要はないと思います。自宅で勉強する方法なんていくらでもありますし、好きなことに没頭したっていい。

少しくらいの嫌なことなら、学校に行って乗り越えることも必要だとは思いますが、本当に精神的に追い詰められているなら行かなくたっていい。そこで人生が終わりじゃないんです。

熱中することで、前向きになれる。

将来に希望がもてれば、これをもっと究めるには、どんな勉強をしたり、どんな技術をみがいたりすることが必要かと考えられるようになります。

感想

本書は、今までの友だち関係を振り返るいいきっかけになりました。

「あんなヤツいたなぁ〜」

「こんなヤツいたなぁ〜」

「嫌な思いをしたこともあったなぁ〜」

僕自身いろいろありましたが、現在気の合う友だちと楽しく過ごしています。

友だち関係で悩むことが多くなる10代の人たちに、ぜひ読んでいただきたい一冊です!

また、親御さんにもオススメです!お子さんと感想や思ったことなどを話し合ってもいいのではないでしょうか。

本書の内容

・第1章 「友だち」ってなんだろう?
・第2章 気の合う友だちは「好きなもの」つながりでできていく
・第3章 「ひとりになる勇気」をもつにはどうすればいい?
・第4章 友だちが離れてしまう理由、気づいてる?
・第5章 「ノー!」と言わなきゃいけない関係もある
・第6章 友だちってやっぱりいいものだ!
・付録 「心の距離」を縮めるための7つの作法

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

GOOD LUCK!

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